新鮮な「雪花菜/おから」 第一話
雨降りの日。
最寄のバス停に着いたら、バスではなく、鳥取ナンバーの白いバンが
停車中。バス停のルーフの下には、大きな発砲スチロールの箱や、
プラスチックの箱、お花の入ったバケツ…
バス停に小さな市をひらいていた行商さんでした。
時間が来たようで、つぎの河岸に向け、お店をたたんで荷物を積み込んで
いくところ、
積み込んでいきながら、カニとかヒラメとか何かの魚の開きとか、
新鮮そうな魚介類なんかを、「毎週来てるから、また寄ってって!」
と、バスを待つわれわれ地元住民にプレゼンしてきます。このトークの
惜しみなさ、売り物に自信があるのでしょう。わたしほか二名の地元民に、
「へー?じゃあ来週ゆっくり来ようかな?」と言わせるだけのパワーがそこ
にはありました。
行商ズの、一番ご年輩らしきオバチャンが、
「これいる?いるんやったら(タダで)あげる。いらない?」
と積み込もうとしている一斗缶から“おから”を出してきました。
これから出かけるねんけどな、、、と一瞬躊躇しましたが、「それなら」と、
わたしのごっつあん魂が言うのです。
「今日使わないなら冷凍しとくといいよ。 クッキーとか、お菓子に
いれてもおいしいしね」
というオバチャンの最後の一言が、バスに乗って、そのあと出かけた先
でもずっと頭から離れませんでした。
~つづく~
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